「40代が職務経歴書を書くなら、採用後に働く姿をイメージさせられる内容を書け」という話をします。私自身が採用された時と、不採用になった時のサンプルも見せるので参考にどうぞ。
まずは、ありがちな失敗例の話をします。履歴書は100均で売られているテンプレート式を埋めてしまえばいいのですが、職務経歴書はそうも行きません。(参考:40代の履歴書)
履歴書同様に「書き方のコツ」を知らないと、単純な過去経歴をピックアップして終わるなんてことも。私がそうだったので分かるんですね。
大きなミスですが応募先企業へ「採用後に働く姿」がイメージさせられない内容になっていました。せっかく経歴を見せているのに、働くイメージをしてもらえないと意味が無いです。
私の実体験を踏まえて、やらかしがちな失敗例と、成功例でまとめてみました。
なぜ職務経歴書で、採用後の姿をイメージさせる必要があるのか
人によっては「なぜ職務経歴書で採用後のイメージをさせなければダメなのか」と思う方もいるはず。重要なポイントなので、ここを先に紹介しておきます。
履歴書が過去のカンタンな経歴であることに対して、職務経歴書は「具体的にどういう仕事内容をやっていたのか」を知らせる書類なんですね。
たとえば私を企業が雇うに当たって、「この人物のやってきた仕事の内容がわかりにくい」と感じさせるとマイナスになります。私もかなりダメな経歴書を提出していた苦い過去もあるので(苦笑)
それと同時に、どういう働き方を入社後にはしてくれるのかを見せなければ、闇雲に採用することになるため企業は怖いわけです。
若いなら育てようもありますが、年齢的に40代にあれこれ指導するのも大変。そのため、中高年の職務経歴は採用後のイメージファイルとしても機能させる必要があるということ。
ここからは、私の間違った例と正しく書けた例を出します。派遣や転職エージェントのアドバイザーさんから書き方を教わっていたのですが、40代の私でも勉強になりました。
【間違った職務経歴書の書き方】
○年○月~〇年○月 スーパー○○店に勤務 (グロサリー部門3年 青果部門4年)
スーパーでの勤務では、グロサリー部門でチーフを3年、青果部門で4年チーフを担当しておりました。職務内容は、部署ごとの従業員をまとめつつ指示を出していくことが中心でした。
30歳からの入社でしたが、仕事を覚えることが苦にならず楽しめたため早期にチーフ昇格を任されております。周りからも上手く商品が売れていると褒められていました。
御社でも実力を発揮できるよう頑張っていく所存です。
これは、私が上手く転職できなかったころの職務経歴書の一部ですが、このような職務内容は必ず書きますよね。でも私の場合は、こういった書き方を続けてしまったがゆえに不採用を連発。
後に、これを転職アドバイザーさんに見てもらって気づいたのですが・・確かに最悪。妻にもチェックしてもらっていたのですが、やはりプロの目は違いましたね(笑)
これらのどこが悪いのかを見直し、採用されるようになったのか。正しい例をお見せします。
【正しい職務経歴書の書き方】
○年○月~〇年○月 スーパー○○店に勤務 (グロサリー部門3年 青果部門4年)
スーパーでの勤務では、同僚や先輩にわからないことがあれば質問して、少しでも追いつくように工夫してきました。その甲斐もあり、努力を認められ早期にチーフ昇格をさせていただいています。
チーフになってからは、周りの従業員がどうすれば働きやすくなるかを考えつつコミュニケーションには配慮していました。パートの方などにも気持ちよく働いてもらえることが重要だと考えております。
職場の雰囲気作りを上手く行えたことから、グロサリー部門の後には青果チーフにも抜擢され、仕事にやりがいを感じつつ頑張れました。成長の喜びを仕事からどんどん見つけられるよう心がけております。
間違いと正しい書き方を見て頂きましたが、両方を踏まえてポイントをお伝えします。
ポイントは、読んでくれた面接官が働く姿をイメージできるか。これに尽きます。
① 周りの同僚との働き方をイメージさせる
まず、同僚や上司と働いている姿をイメージさせねばなりません。40代くらいになると、これまでの経験から働き方の基礎は出来ているからです。
私の場合は、スーパーの時代をメインに書いてきました。ここは人によって書ける職場の数も変わるため、アピールできる過去を2~3か所に絞るので十分です。
私が職場で質問していることを織り込んだのは「分からないことは先輩や同僚に聞いて、しっかり対策してくるんだな」というイメージを残すため。
以前は、じぶんのチーフ時代の自慢話みたいなのが多かったですね(汗) 周りとの仕事ぶりを想像してもらう内容は、忘れずに記載してください。
② コミュニケーション能力について必ず触れる
「仕事さえできれば良い」と、私の場合は実績中心で書いていたころがあります。しかし、実績があろうと職場が変われば通用するとは限りません。
そこで、必要になってくるのは仕事力にプラスしてコミュニケーション能力です。どこの職場に行っても、仕事よりも避けられない人間関係はしっかりアピールすべきです。
「この人を雇っても、周りと上手くやってくれそうだ」と思わせる内容かどうか。どういう形でもいいので記載できればオッケー。私は、「周りの従業員へ配慮した」というエピソードで伝えています。
③ 向上心が生まれる具体例を入れる
「雇われたから安心」と思い、そこで成長を止める人は嫌われます。近年に多いのは、正社員思考の人が増えていること。転職スタートですから、非正規を避けられるに越したことはないので当然のことですが。
しかし、「どこでもいいから正規雇用で・・」という考えだけでは寂しいです。
「この人材を雇った以上は、会社に利益を与えて欲しい」と思うのが企業です。特に40代にもなれば、給料は若い人材より少し手当を付ける必要も出てきます。
ここで支払った分だけ頑張ってもらう指標になるのは、「働く上での向上心があるかどうか」ということ。私が昇格してさらに頑張った話を入れているのも、そういうことですね。
これら、「採用後のイメージを抱かせること」は40代就活者への必須項目です。企業側も40代である以上は、歳相応の経験や実績がある前提で見ています。
20~30代くらいだと、「まだまだ若く何もわかってない」という先入観ありきで見られますが、40代は本格的に書かないと何をやってきたのかと私のように不採用を連発するわけですね(苦笑)
ぜひ述べてきたような、採用後をイメージさせる内容を心がけてお書きくださいませ。
書き方が分からない方は、DODAなど私も使っていた転職エージェントに頼るのも手です。職業紹介はもちろん、職歴へのアドバイスも貰えますよ。
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私自身が、履歴書や職務経歴書を添削してもらって採用されたことで、「プロの目」の必要性を感じるようになりました。
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