「転職の条件を決めるなら、前の職場を参考にしてはいけない」という話をします。
転職にあたり、条件を作られる方は多いですよね。さすがに40代にもなると「どこでもいい」と考えてしまう人はいないはず。給料でも職場までの距離でも、何かしら気にするポイントはあるはず。
ですが、一つ注意しなければいけないことがあります。それが、転職の条件を決める際に「前の職場」を基準に考えてはいけないということ。こういうと「前の職場よりいいところを探すのは基本」という方も出てきますが・・。
私が転職に失敗した時も、この考えで仕事を選んでいた節があるためお話しておきます。
「前の職場」を意識した時点で、ネガティブな条件に引っ張られている
転職する際に、「前の職場よりは良いところを」と考えて仕事を探すことのどこに間違いがあるのか。それは、ネガティブな条件を意識している可能性が高いからです。
転職をされる際には、大小なり以前の職場に不満があったから辞めますよね?例えば次のような一般的な理由。
- 勤務時間が長くブラックだった
- 人間関係が悪い職場だった
- 給料が安くボーナスは出なかった
挙げればキリが無いですが、こういう要素に嫌気がさして辞めている方がほとんどです。そのため、「前の職場より良い」という考えは「最悪ベースを基準」にしているんですね。
「40代なんだから、贅沢は言ってられない」というお気持ちは分かりますが、事実ネガティブな条件意識であることは間違いありません。
感覚的には、働かないDV彼氏と別れた女性が働いているDVをしない彼を探すようなもの。当たり前のことを条件にしているため、もはや条件とも言えないものになっているというわけです。
私の経験上、まったく前の職場は切り離して考えた方が上手く転職できるんですよ。
×「嫌だった職場よりはマシ」 〇「じぶん基準」を優先順位トップに
述べてきたような「嫌だった過去の職場」を基準にすると、結果的に最低ラインから仕事をさがすことになります。私で言うなら、ブラックスーパーに入ってしまった後に「ここよりマシならどこでも」と考えたように。
これが仕事の探し方として間違っていたんです。じぶん基準で、どんな仕事か業務内容か給料かを考えるはずが、「以前の職場よりはマシ」が優先順位に来てしまいます。
先ほどの「働いてくれてDVしない彼氏」を探す女性感覚ですね。ハードルを下げに下げたら、どんな男性でも見つかりますよ(汗)
私は、「40代という立場は仕事を選べない」と思っていたことから、気がつけば優先順位を見失っていました。ここは、しっかりと「じぶんの求める職場条件」を振り返ることが大事です。
40代は「じぶん基準」を見失う可能性が高い
当たり前の話を書かせて頂いたので、「40代に説明しても意味がない」とお感じになられた方もいるはず。しかし、私の考え方はまるで逆。
むしろ、20~30代の若者の方がじぶん基準を持っていると思うんですね。若い分だけ、じぶんの可能性を広げたいと思うところがありますし、まだまだ転職に余裕の意識を持っている。
逆に、40代になると家族やこれからの人生を考えてしまう環境が整っています。これは結婚していなくても同じで、40年生きただけの経験や勘から物事を判断するようになっています。
こういった経験からじぶん基準を作っているように見えて、実は中身はスカスカで見失っている可能性は高い。「じぶんで判断している」という油断が無いかをチェックしつつ転職活動をされてみて下さい。
(関連リンク:40代の履歴書作成)
(関連リンク:40代の職務経歴書作成)